香川県は、四国の北東部に位置し、瀬戸内海に面した温暖な気候と豊かな自然に恵まれた地域です。
面積は日本で最も小さい県ですが、そのコンパクトな土地には歴史的な名所、自然の絶景、アートスポット、そして「うどん県」として知られるグルメが凝縮されています。
今回は、香川県を訪れるならぜひ足を運びたい観光名所を詳しく紹介し、その魅力をたっぷりとお伝えします。
金刀比羅宮(ことひらぐう)
香川県を代表する観光名所としてまず挙げられるのが、「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮です。
琴平町に位置するこの神社は、海の守護神である大物主神を祀っており、古くから漁師や船乗りたちに信仰されてきました。
本宮までの参道には785段の石段があり、さらに奥社まで足を伸ばすと1,368段にも及びます。
長い石段を登るのは体力が必要ですが、途中には土産物店や休憩所が点在し、参拝しながら風情ある街並みを楽しめます。
本宮に到着すると、瀬戸内海や讃岐平野を見渡す絶景が広がり、登った疲れを癒してくれます。
また、参道で味わえる「おいりソフトクリーム」は、色とりどりの小さなあられがトッピングされた可愛らしいスイーツで、SNS映えも抜群です。
栗林公園(りつりんこうえん)
高松市にある栗林公園は、国の特別名勝に指定された日本を代表する回遊式庭園です。
約300年前に完成したこの庭園は、6つの池と13の築山が紫雲山を背景に配置され、「一歩一景」と称される美しい景観が特徴です。
春には桜、秋には紅葉が園内を彩り、四季折々の風情を楽しめます。
園内の掬月亭では抹茶とお菓子を味わいながら庭園を眺めることができ、ゆったりとした時間を過ごせます。
また、舟遊びの体験も人気で、水面から見る庭園の美しさは格別です。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得したこともあり、国内外から多くの観光客が訪れます。
直島(なおしま)
瀬戸内海に浮かぶ直島は、「アートの島」として世界的に知られる観光地です。
高松港からフェリーで約50分(高速船なら約30分)とアクセスしやすく、島全体がアート作品で溢れています。
特に有名なのは、草間彌生の「赤かぼちゃ」や「黄かぼちゃ」のオブジェで、海辺に佇むその姿は写真撮影の定番スポットとなっています。
また、安藤忠雄が設計した地中美術館は、自然と調和した建築美とモネやウォーホルの作品が楽しめる場所として人気です。
島内は自転車で回るのにちょうど良いサイズで、レンタサイクルを利用すれば気軽にアート巡りができます。
直島は現代アートと自然が融合した唯一無二の空間で、芸術好きならずとも心を奪われるでしょう。
小豆島(しょうどしま)
同じく瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、自然と歴史が共存する魅力的な島です。
寒霞渓(かんかかけい)は日本三大渓谷美の一つに数えられ、特に秋の紅葉シーズンは息をのむほどの絶景が広がります。
ロープウェイで山頂まで登れば、瀬戸内海の多島美を一望できます。
また、小豆島はオリーブ栽培が盛んで、オリーブ公園ではオリーブ畑やギリシャ風車を見ながら散策が楽しめます。
映画「二十四の瞳」のロケ地である岬の分教場も訪れる価値があり、木造校舎が残るノスタルジックな雰囲気が感動を誘います。
さらに、小豆島醤油やそうめんなどの特産品も見逃せません。
父母ヶ浜(ちちぶがはま)
三豊市にある父母ヶ浜は、近年「日本のウユニ塩湖」として注目を集めるビーチです。
干潮時、特に夕暮れ時に風が穏やかな「瀬戸の夕凪」が訪れると、潮だまりに空が鏡のように映り込み、幻想的な光景が広がります。
この美しいリフレクションはSNSで話題となり、写真愛好家や観光客がこぞって訪れています。
「日本の夕陽百選」にも選ばれた夕景はロマンチックで、カップルや家族連れにもおすすめです。
夏には海水浴場としても賑わい、一年を通して異なる魅力が楽しめます。
屋島(やしま)
高松市の東部に位置する屋島は、屋根のような形をした溶岩台地で、瀬戸内海国立公園に指定されています。
山上からは瀬戸内海の島々や高松市街を一望でき、特に夕陽や夜景が美しいことで知られています。
「日本夕陽百選」や「夜景100選」に選ばれるほどの絶景は、訪れる人を魅了します。
屋島寺や新屋島水族館もあり、歴史とレジャーを兼ねて楽しめるスポットです。
また、源平合戦の史跡が点在する周辺エリアも見どころの一つで、歴史好きにはたまらない場所です。
瀬戸大橋(せとおおはし)
香川県と岡山県を結ぶ瀬戸大橋は、本州と四国を繋ぐランドマークです。
全長約13.1kmのこの橋は、鉄道と道路が併用された世界最大級の橋梁で、その雄大な姿は圧巻です。
坂出市側にある瀬戸大橋記念公園からは橋全体を見渡せ、ライトアップされた夜景も楽しめます。
また、与島パーキングエリアでは橋の構造を間近で見学でき、ツアーに参加すれば塔頂に登る貴重な体験も可能です。
瀬戸内海の多島美と橋の美しさが融合した景色は、香川観光のハイライトと言えるでしょう。
女木島(めぎじま)の鬼ヶ島大洞窟
桃太郎伝説の舞台とされる女木島は、高松港からフェリーで約20分の小さな島です。
島の中央にある鬼ヶ島大洞窟は、約400mの迷路状の洞窟で、鬼の人形が展示されたユニークな空間が広がります。
大正時代に発見されたこの洞窟は、紀元前から存在していたとされ、神秘的な雰囲気が漂います。
子供から大人まで楽しめる観光地で、夏には海水浴場としても人気です。
その他の魅力
香川県には他にも見どころが豊富です。
丸亀城は日本一高い石垣が特徴の城跡で、歴史ファンに人気。
雲辺寺ロープウェイは日本最大級の規模を誇り、空中散歩を楽しみながら山頂の絶景にたどり着けます。
また、うどん打ち体験ができる「中野うどん学校」や、新屋島水族館のマナティーショーなど、家族連れにも嬉しいスポットが揃っています。
まとめ
香川県は小さな県ながら、多彩な観光名所が詰まった宝庫です。
歴史と自然が調和した金刀比羅宮や栗林公園、アートと海が融合する直島や小豆島、フォトジェニックな父母ヶ浜など、訪れる場所によって異なる魅力が楽しめます。
さらに、讃岐うどんや瀬戸内の海鮮といったグルメも堪能でき、五感すべてで満足できる旅が約束されています。
次回の旅行計画に、ぜひ香川県を加えてみてください。きっと忘れられない思い出が待っています。
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