大分県は「日本一のおんせん県」を自負するほど、温泉資源に恵まれた地域です。
別府や由布院をはじめとする名湯に加え、豊かな自然、歴史的な名所、独自の文化が融合し、多彩な観光スポットが点在しています。
この記事では、大分県を訪れるなら外せない観光名所をエリアごとに紹介し、その魅力を余すことなくお伝えします。
温泉で癒され、自然に感動し、歴史に触れる旅のプランを立ててみませんか。
別府エリア:温泉と地獄めぐりの聖地
大分県の観光といえば、まず別府が挙げられます。
別府は源泉数と湧出量で日本一を誇り、「別府八湯」と呼ばれる8つの温泉地(別府、鉄輪、観海寺、明礬、柴石、亀川、堀田、浜脇)で多彩な泉質を楽しめます。
それぞれの温泉地には独自の風情があり、湯めぐりを通じて別府の奥深さを感じられます。
別府地獄めぐり
別府観光の目玉の一つが「地獄めぐり」です。
これは、温泉の熱湯や噴気が織りなす独特の景観を持つ7つの「地獄」を巡るツアーで、海地獄、鬼石坊主地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄、血の池地獄、龍巻地獄が含まれます。
特に海地獄は、コバルトブルーの美しい池が特徴で、足湯や地獄蒸し料理も楽しめます。
地獄蒸しは、温泉の蒸気で食材を調理する別府ならではの食文化で、新鮮な野菜や海鮮の旨味を引き立てます。
竹瓦温泉
明治12年に建てられた歴史ある共同浴場「竹瓦温泉」は、別府のシンボル的存在です。
唐破風造りの風情ある建物で、砂湯体験が人気。
黒い砂に埋もれて汗をかくことで、心身ともにリフレッシュできます。
地元の人々との交流も楽しめる、別府の日常に触れるスポットです。
湯けむり展望台
鉄輪温泉にある「湯けむり展望台」は、湯けむりが立ち上る別府の街並みと鶴見岳を一望できる絶景ポイントです。
夜にはライトアップされた湯けむりが幻想的な雰囲気を醸し出し、「日本夜景遺産」に選ばれるほどの美しさ。
別府の温泉文化を象徴する風景を堪能できます。
由布院エリア:自然とアートが調和する温泉地
由布院(湯布院)は、別府に次ぐ人気の温泉地で、由布岳を背景にした風光明媚な盆地に広がります。
温泉だけでなく、美術館やカフェ、雑貨店が点在し、散策が楽しいエリアです。
金鱗湖
由布院のシンボル「金鱗湖」は、四季折々の美しさが魅力の湖。
朝霧に包まれた幻想的な風景や、紅葉に彩られた秋の情景は訪れる人を魅了します。
湖畔にはカフェや土産物店が並び、散歩がてら食べ歩きを楽しむ観光客で賑わいます。
人力車での観光も人気で、由布院の歴史や文化をガイドから学べます。
由布岳
「豊後富士」とも呼ばれる由布岳は、標高1,583mの活火山です。
登山道が整備されており、初心者でも2~3時間で頂上に到達可能。
山頂からは由布院の町や別府湾、九重連山を一望でき、自然の雄大さに感動します。
やまなみハイウェイ沿いの狭霧台や蛇越展望台からもその美しい姿を眺められます。
由布院フローラルビレッジ
イギリス風の街並みを再現した「由布院フローラルビレッジ」は、フォトジェニックなスポットとして人気。
石畳の小道やレトロな建物は、まるで映画のセットのよう。
カップルや女子旅におすすめで、写真撮影を楽しみながらゆったりとした時間を過ごせます。
大分市エリア:歴史と現代が交錯する県都
大分市は県の中心都市であり、歴史的な名所と現代的な施設が共存するエリア。
都市の利便性と観光の魅力がバランスよく揃っています。
大分マリーンパレス水族館「うみたまご」
大分市にある「うみたまご」は、家族連れに大人気の水族館です。
1,250トンの大回遊水槽ではサメやエイが泳ぎ、セイウチやイルカのパフォーマンスも楽しめます。
タッチプールでは海の生き物と直接触れ合え、子どもたちに学びと感動を与えます。別府湾を背景にしたロケーションも魅力です。
府内城跡
JR大分駅から徒歩10分の「府内城跡」は、福原直高が築いた水城の遺構です。
天守は残っていませんが、人質櫓や宗門櫓、大手門が復元され、往時の姿をしのばせます。
春には堀端の桜が美しく、日本100名城の一つとして歴史ファンに愛されています。
天守台下の「お宮の祠」は、人柱伝説が残る感動的なスポットです。
大分県立美術館(OPAM)
2015年に開館した大分県立美術館は、「五感のミュージアム」をコンセプトに、福田平八郎ら大分ゆかりの作家の作品を展示。
ガラス張りの開放的な建物と、緑に囲まれた外観が特徴です。
カフェでの豊後牛ハンバーグも評判で、アートとグルメを同時に楽しめます。
国東・豊後高田エリア:仏教文化と自然の宝庫
大分県北東部の国東半島は、「仏の里」と呼ばれる仏教文化の中心地。
磨崖仏や古刹が点在し、神秘的な雰囲気が漂います。
熊野磨崖仏
国東半島の「熊野磨崖仏」は、平安後期に作られた日本最大級の磨崖仏で、国の重要文化財に指定されています。
不動明王(約8m)と大日如来(約7m)が岩壁に刻まれ、鬼が一晩で積んだとされる99段の石段を登って拝観します。
自然と歴史が融合した圧倒的な存在感は必見です。
宇佐神宮
全国約4万社の八幡宮の総本宮である「宇佐神宮」は、仕事運や縁結びのご利益で知られるパワースポット。
国宝の本殿や宝物館があり、歴史の重みを感じられます。
周辺には宇佐市歴史民俗資料館もあり、地域の文化を深く知る旅に最適です。
真玉海岸
豊後高田市の「真玉海岸」は、日本夕陽百選に選ばれた絶景スポット。
干潟の縞模様と夕日が織りなす幻想的な風景は、恋愛の聖地としても人気です。
気象条件が揃った時にしか見られない貴重な光景は、訪れる価値があります。
中津・耶馬渓エリア:歴史と紅葉の名所
中津市とその周辺は、歴史的な城下町と自然美が魅力のエリア。
特に秋の紅葉シーズンは多くの観光客で賑わいます。
中津城
日本三大水城の一つ「中津城」は、黒田官兵衛ゆかりの城。
別名「扇城」と呼ばれ、春には桜が彩りを添えます。
城内には歴史資料が展示され、戦国時代の息吹を感じられます。
中津市街のレトロな雰囲気と合わせて楽しむのがおすすめです。
耶馬渓
「日本三大紅葉名所」に数えられる耶馬渓は、奇岩と紅葉が織りなす絶景が魅力。
「一目八景」では、群猿山や夫婦岩など8つの名所を一度に眺められ、秋の美しさが際立ちます。
サイクリングやドライブで巡れば、自然の壮大さに圧倒されるでしょう。
玖珠・九重エリア:雄大な自然と絶景
大分県西部の玖珠・九重エリアは、九重連山や滝、吊橋など自然の宝庫。アクティブな旅を求める人にぴったりです。
九重“夢”大吊橋
日本一の高さを誇る歩行者専用吊橋「九重“夢”大吊橋」は、標高777mの地点に架かり、絶景を楽しめます。
眼下には鳴子川渓谷が広がり、紅葉シーズンは特に壮観。周辺には温泉もあり、トレッキング後のリラクゼーションにも最適です。
原尻の滝
「東洋のナイアガラ」と称される「原尻の滝」は、幅120m、高さ20mのダイナミックな滝。
四方から水が流れ落ちる独特の形状は見応え抜群です。春にはチューリップ畑が広がり、季節ごとの美しさが楽しめます。
まとめ:大分県の多面的な魅力
大分県は、温泉、自然、歴史、文化が一体となった観光地です。
別府の地獄めぐりや由布院の風情ある街並み、大分市の都市的な魅力、国東の仏教文化、中津の歴史、九重の絶景、どのエリアも独自の個性を持ち、訪れる人を飽きさせません。
地獄蒸しやとり天、関サバなどのグルメも旅の楽しみを倍増させます。
大分空港やJR、路線バスを活用すれば、効率的に巡ることも可能。
次の旅の目的地として、大分県をぜひ検討してみてください。
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